【セミナー報告】ベトナムM&Aの落とし穴とは?日本企業が注意すべきポイントを解説

目次
本ウェビナーの概要
2025年4月10日に開催されたオンラインセミナー「ベトナムM&Aの落とし穴:日本企業が陥りやすいポイントとは?」では、ベトナム市場への進出を検討する日本企業にとって重要な、M&Aの実行に際しての注意点やリスクポイントについて詳細に解説しました。
本ウェビナーは、ONE-VALUE株式会社が主催し、同社代表のフィ・ホア氏が講師として登壇。
ホア氏は、実際のM&A事例を交えながら、投資ライセンスの取得手続きや、交渉スタイルの違い、企業精査時に見落としがちなポイントについて具体的に説明。特に、コンプライアンスリスクや現地人材活用の重要性についての解説が参加者の関心を集めました。
ウェビナー後のアンケートでは、「さすがにベトナム現地に精通しており情報が具体的」「実際の事例を交えた解説でよく理解することができた」など、ベトナムの現地事情に根差した情報の質の高さを評価する声が多くみられました。
講演内容
ホア氏は、セミナーの冒頭において、まずベトナムの投資環境の全体像を解説しました。
ベトナムは政治的に安定しており、インフラ整備も進んでいますが、一方で外資規制や投資ライセンスに関する制度が複雑であるため、進出を検討する際には慎重な調査と専門家の支援が必要であると強調されました。
外資規制については、出資スキーム次第では、実質的に規制を回避することもできることを説明し、参加者の興味を集めました。
続いて、ベトナム企業と日本企業との商習慣の違いについても解説。
ベトナム企業は意思決定が非常に早く、オーナーシップを持つ経営者の強い交渉力が特徴的です。
また、コンプライアンスに対する認識も日本と異なり、二重帳簿や非公式な取引が一部存在するため、買収時には慎重なデューデリジェンスが求められます。
さらに、M&A交渉における具体的な注意点についても紹介。
譲渡価格や譲渡割合の交渉では、初期段階から明確な戦略を持って臨むことが重要であり、特に「独占交渉権」の獲得が交渉を有利に進める鍵となります。
また、日本企業にありがちな「すべてを日本側で管理したい」という姿勢については、現地事業の実情に即して柔軟な対応が求められると説明。
例えば、営業部門などの一部はベトナム人材に任せ、管理部門については日本側で責任を持って人選するなどにより、効果的な事業運営ができることを伝えました。
最後に、実際のM&A案件として、ベトナムで盛り上がりを見せるコールドチェーン物流、エネルギー、ITを中心に、現地の有望な売案件を紹介。
ONE-VALUEの案件の特徴は、市場に出回らない独自開発の案件という点にあり、それゆえに、企業としての経営力の高さが伺える優良案件が多く紹介されました。
海外市場に関心のある方
今回のセミナーに関心を持った方や、ベトナム市場に進出を考えている企業の担当者は、ONE-VALUE株式会社が主催する今後のセミナーにもぜひご参加ください。
ONE-VALUEでは、ベトナムをはじめとするアジア市場に関する最新の情報を提供し、実際の事例や成功戦略を学ぶことができます。
今後のセミナー情報や詳細については、公式ウェブサイト vietbiz.jp にて公開しております!